いや、これ。

舞台は1970年だけど、滅茶苦茶現在のイギリスを反映してないか?

Endeavour Series 7 [DVD-PAL 日本語無し](輸入版) -新米刑事モース〜オックスフォード事件簿〜 シーズン7-
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というイギリスITV製作の、コリン・デクスター原作の『モース警部』が刑事になりたて(もう5年経つけど)の若いころを描いたドラマ”Endeavour”シリーズ7

とりあえずお約束で繰り返し言っておくと、このドラマ、衛星などでも放送されているし、レンタルも途中まで出ているはずなのだが確か途中で止まっているはずだったと思うし、どっちにしろシリーズ7まで行き着いてないはずなので、ミステリだからネタバレはしないけどこれから観るのを楽しみにしているという人は以下回れ右

という第2話は”Raga”。
ちょうど1970年の総選挙が行われているので6月。移民排斥を訴える候補もいるなか、白人とインド系移民のあいだの緊張が高まり、移民の少年が襲われる事件が起こる。またインド料理店の配達をしていた男性が行方不明になり、捜査していたモースは、テレビで人気の料理評論家のフラットでその死体を発見する。

って、移民のせいで失業したとか、移民は出て行けとか、これまんまナイジェル・ファラージとかじゃないのか
まあとうとうBrexit したイギリスだけじゃなく、近年ヨーロッパ全体で移民排斥を訴える極右勢力が台頭しているので、それに対する風刺も込めているんですかね

ちなみにタイトルのRagaはインド音楽の旋法から。インドというか、作中ではパキスタン系ということになっているようだが、そもそも作中時間でほんの20年ちょっと前まではみんなまとめてイギリス領インド帝国だったのでねえ。というかさらに正確に言うなら、そのインド料理店の関係者たちの出身はベンガルと言っていたので、1970年当時はパキスタンなのだが、現在はバングラデシュ。でもブライト署長が赴任していたころはパキスタンもバングラデシュもないイギリス領インド帝国。

で、そのイギリス領インド帝国時代から、インドの上流の人々は子弟をイギリスに留学させて教育を受けさせたりしていて、初代インド首相のネルーはケンブリッジで学んでいるし、その娘で1970年当時の首相インディラ・ガンディー(マハトマ・ガンディーとは別に関係はない)もオックスフォードで学んでいる。ついでに言えばパキスタンの初代首相ジンナーもイギリスで弁護士資格を取っている。というか、独立運動家を自前で生産して本国に送り返してるイギリスって何なんだと言いたくなる(笑)。まあイギリスだしな

それはさておき、今回出てくるインド料理店は親の代と次男がやっているようだが、長男はオックスフォード大学を出て医師をしているというあたりも、いかにもという感じだなあ。そういう子供の代はもうオックスフォードで生まれ育っているし、英語もぺらぺらでイギリス人なのに、白人からすると移民は出て行けとなるというあたり。ところがその白人のなかにも、多分第二次大戦前後に移民してきたと思しきポーランド系がいたり、というあたりがまた。現在のイギリスでもBrexit がらみで極右がポーランド系を攻撃したりというのが実際にあったりしたので、ねえ。

一方サーズディは1話の事件の帰結に疑問を持ち一人で調べ回っているし、モースはモースで例によって女難の相でいっぱいいっぱいというか、このあたりのすれ違いや雲行きがいかにも不穏だし、またラストがなあ。

そして実はこのシリーズ7、全3話なので、残りあと1話なんですよ。
あと1話で一体どうなるのか? まあ多分不穏な方向にしか行かないような気もするが。

というわけで今日はこのあたりで。

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