そこで一つ疑問に思ったことが。
世界三大提督といえば、トラファルガー海戦のネルソン、日本海海戦の東郷平八郎、実はひっそりナポレオン戦争の裏番組でやっていた米英戦争のジョン・ポール・ジョーンズなわけですが。
このうちジョン・ポール・ジョーンズは一応この米英戦争でイギリス艦を破ったりしている人ではあるんですが、他の二人に比べるとどうも知名度が。まあ多分「あのイギリス海軍を一応破った」というので名前があがってるんじゃないかとか思うわけですが。
それはさておき、何が疑問なのかというと、トラファルガー海戦にしても日本海海戦にしても、その開戦に先だってそれぞれ旗艦ヴィクトリー号と戦艦三笠にZ旗を掲揚し「英国は各員がその義務を果たすことを期待する」「皇国の興廃此の一戦に在り、各員一層奮励努力せよ」とメッセージを伝えたとあるわけなんですが。
多分Z旗ってメインマスト(前から2本目)のてっぺんに掲げるのではないかと思うんですが、距離があったら見えないんじゃないか?(笑)。
ましてヴィクトリー号の場合、この写真の海王丸よりずっと小型なんだし。戦艦三笠はそもそも帆船じゃないし、日露戦争(1904~05年)の頃なら無線が既にあるはずだから別に見えなくっても何とかなりそうだと思うんですが。
ちなみに現在でも船舶では信号旗というのが使われていて、船名をあらわすのにちょうどこの国旗があがってる後ろのあたりにあげたりとか、あと国際的に「この旗はこういう意味」と決められていてその都度あげたりするらしいんですが(例えば漁船が「操業中です」とか「投網中です」とか)、でも現在はそれこそ緊急事態なら無線でも携帯電話でもすれば済む話ですしねえ。
さらに言えば、上記のメッセージですが、こんな長い文章をどうやって伝えたのか、大漁旗みたいにずらずらと旗を並べてメッセージを作ったのか? と思って調べてみたら、三笠の場合はアルファベットが割り振られた信号旗のうちZのあたるものが上の意味を持っていたらしい(だからZ旗)ということで、1枚で済みそうだという。
しかしヴィクトリー号の場合は、
左から順番にこの旗の組み合わせで「England expexts that every man will do his D U T Y 」という文章になるそうですが、大漁旗どころの話じゃない(笑)。ちなみに、
"This was the message that Horatio Nelson hoisted on his flagship HMS Victory just before the British Navy engaged in the decisive clash that won the Battle of Trafalger. The Navy was using a secret code developed by another admiral, Sir Home Popham. Codebooks were distributed to each of the ships in the Navy and were lined with lead so that if the ship was taken, the codebook could be thrown overboard to stop the enemy capturing the British secret cipher."
ニヤリ訳「これはイギリス海軍が勝利したトラファルガー海戦の本格的な戦闘に突入する直前に、ホレイショ・ネルソンが旗艦ヴィクトリー号に揚げたメッセージだ。海軍は別の海軍提督サー・ホーム・ポップハムが作成した秘密の暗号を使用していた。暗号書は海軍所属の船一隻一隻に配られ、鉛で裏打ちされていた。もし船が拿捕されたなら、イギリスの秘密の暗号が敵の手にわたるのを防ぐために船外に捨てるためである」
ちなみにHMSはHis Majesty's Ship =イギリス海軍所属艦というだけなので省略。
出典はこちらの暗号について書かれた章から。
まあ1805年当時はまだ無線がないので、味方同士の連絡手段も信号旗しかないわけで、それが戦術とか敵に知られちゃまずいものが含まれてたりすると、それは暗号にするしかないですよねえ。
しかしですね、まだ疑問が残るというか、こんな旗だらけのメッセージを一体どこに揚げていたのかといえば、メインマストに沿ってなんですが(という絵をそういえば見たことがあるわ)、そうなるとますます距離が空くと特にマストの下の方の旗は望遠鏡を使ったって見えなくなりそうじゃないですか? あと、揚がってる旗を見ていちいち暗号書と照らし合わせて解読するというのは、何事もない時ならいいですけど、戦闘中とかだったらどうするんだろう、あわてて解読してる間に置いていかれたり敵の攻撃を受けたりしそうだ。もちろん戦術なんてものはその場でいきなり決めたりはしないだろうから、事前に話し合ったりして伝えてあっただろうけど、でもどのタイミングでどう動くかとか、そういうのはやはり現場で旗艦が指示を出してるんじゃないのかなあ。そういう場合に後ろの方の船が前の船が邪魔で信号旗が見えないとか、そういうことはないんだろうか。
と思って今度は別の本を調べてみたら、何しろネルソンなのでそんなことはとっくに予測済みだったらしく、「旗艦の信号旗が見えない場合はかまうこたないので敵艦に横付けして片っ端から見敵必殺、艦長以下全員で殲滅」(意訳)と命令してあったらしい。うわあ。戦う前から負けてるわ、フランス(と一応スペイン)(笑)。さすが元祖海賊イギリス海軍、私ならこんな相手とは絶対戦いたくない(笑)。
というわけで今日はこのあたりで。
このうちジョン・ポール・ジョーンズは一応この米英戦争でイギリス艦を破ったりしている人ではあるんですが、他の二人に比べるとどうも知名度が。まあ多分「あのイギリス海軍を一応破った」というので名前があがってるんじゃないかとか思うわけですが。
それはさておき、何が疑問なのかというと、トラファルガー海戦にしても日本海海戦にしても、その開戦に先だってそれぞれ旗艦ヴィクトリー号と戦艦三笠にZ旗を掲揚し「英国は各員がその義務を果たすことを期待する」「皇国の興廃此の一戦に在り、各員一層奮励努力せよ」とメッセージを伝えたとあるわけなんですが。
多分Z旗ってメインマスト(前から2本目)のてっぺんに掲げるのではないかと思うんですが、距離があったら見えないんじゃないか?(笑)。
ましてヴィクトリー号の場合、この写真の海王丸よりずっと小型なんだし。戦艦三笠はそもそも帆船じゃないし、日露戦争(1904~05年)の頃なら無線が既にあるはずだから別に見えなくっても何とかなりそうだと思うんですが。
ちなみに現在でも船舶では信号旗というのが使われていて、船名をあらわすのにちょうどこの国旗があがってる後ろのあたりにあげたりとか、あと国際的に「この旗はこういう意味」と決められていてその都度あげたりするらしいんですが(例えば漁船が「操業中です」とか「投網中です」とか)、でも現在はそれこそ緊急事態なら無線でも携帯電話でもすれば済む話ですしねえ。
さらに言えば、上記のメッセージですが、こんな長い文章をどうやって伝えたのか、大漁旗みたいにずらずらと旗を並べてメッセージを作ったのか? と思って調べてみたら、三笠の場合はアルファベットが割り振られた信号旗のうちZのあたるものが上の意味を持っていたらしい(だからZ旗)ということで、1枚で済みそうだという。
しかしヴィクトリー号の場合は、
左から順番にこの旗の組み合わせで「England expexts that every man will do his D U T Y 」という文章になるそうですが、大漁旗どころの話じゃない(笑)。ちなみに、
"This was the message that Horatio Nelson hoisted on his flagship HMS Victory just before the British Navy engaged in the decisive clash that won the Battle of Trafalger. The Navy was using a secret code developed by another admiral, Sir Home Popham. Codebooks were distributed to each of the ships in the Navy and were lined with lead so that if the ship was taken, the codebook could be thrown overboard to stop the enemy capturing the British secret cipher."
ニヤリ訳「これはイギリス海軍が勝利したトラファルガー海戦の本格的な戦闘に突入する直前に、ホレイショ・ネルソンが旗艦ヴィクトリー号に揚げたメッセージだ。海軍は別の海軍提督サー・ホーム・ポップハムが作成した秘密の暗号を使用していた。暗号書は海軍所属の船一隻一隻に配られ、鉛で裏打ちされていた。もし船が拿捕されたなら、イギリスの秘密の暗号が敵の手にわたるのを防ぐために船外に捨てるためである」
ちなみにHMSはHis Majesty's Ship =イギリス海軍所属艦というだけなので省略。
出典はこちらの暗号について書かれた章から。
The Number Mysteries: A Mathmatical Odyssey Through Everyday Life
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まあ1805年当時はまだ無線がないので、味方同士の連絡手段も信号旗しかないわけで、それが戦術とか敵に知られちゃまずいものが含まれてたりすると、それは暗号にするしかないですよねえ。
しかしですね、まだ疑問が残るというか、こんな旗だらけのメッセージを一体どこに揚げていたのかといえば、メインマストに沿ってなんですが(という絵をそういえば見たことがあるわ)、そうなるとますます距離が空くと特にマストの下の方の旗は望遠鏡を使ったって見えなくなりそうじゃないですか? あと、揚がってる旗を見ていちいち暗号書と照らし合わせて解読するというのは、何事もない時ならいいですけど、戦闘中とかだったらどうするんだろう、あわてて解読してる間に置いていかれたり敵の攻撃を受けたりしそうだ。もちろん戦術なんてものはその場でいきなり決めたりはしないだろうから、事前に話し合ったりして伝えてあっただろうけど、でもどのタイミングでどう動くかとか、そういうのはやはり現場で旗艦が指示を出してるんじゃないのかなあ。そういう場合に後ろの方の船が前の船が邪魔で信号旗が見えないとか、そういうことはないんだろうか。
と思って今度は別の本を調べてみたら、何しろネルソンなのでそんなことはとっくに予測済みだったらしく、「旗艦の信号旗が見えない場合はかまうこたないので敵艦に横付けして片っ端から見敵必殺、艦長以下全員で殲滅」(意訳)と命令してあったらしい。うわあ。戦う前から負けてるわ、フランス(と一応スペイン)(笑)。さすが元祖海賊イギリス海軍、私ならこんな相手とは絶対戦いたくない(笑)。
というわけで今日はこのあたりで。


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